それは、本当に不意の出来事で、日常的なこと。
どちらかともなく手が触れて、互いの指先がいったん動きを止める。
いちいち相手の顔色を伺うことなんかしないけど、でも、互いの瞳も自然に絡み合うもの。

ぱち、と互いの瞳が出会って、一呼吸。
会話は交わさず、ただ笑顔を交わし合うだけ。
そして、また共に歩き出す。


「ねぇ、翠星石」


また、指先が触れる。
だけど今度はもう戸惑わない。


僕の右手には君の左手。
君の左手には僕の右手。
互いにずっと携えて、生きていきたいから。




 Fin

 愛情表現で10のお題より 01. 手を、繋ごう。
             (蒼星石×翠星石)



どこまでも一緒に、歩いていくために